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【絶景】蝶ヶ岳から常念岳までの夏山縦走編(1泊2日登山)
こんにちは。サラリーマンで育児に奮闘している「おったん」です。
この記事では、長野県安曇野市の北アルプスにある蝶ヶ岳から常念岳までの縦走についてご紹介します。
蝶ヶ岳から常念岳の縦走は、梓川という川を挟んで北アルプスの穂高岳・槍ヶ岳連峰といった美しく雄大な景色を楽しめるので、とてもおすすめです。
どういった登山コースをどのような計画で登ったのかという情報を含めてまとめてみました。
これから蝶ヶ岳や常念岳の登山を検討している方や次の山行で登る山を探している方に少しでも参考になれば幸いです。
蝶ヶ岳・常念岳の概要について
蝶ヶ岳について
蝶ヶ岳(標高2,857 m)は、北アルプス中では起伏が少なく北アルプスの入門と言われる山でとても人気があります。今回ご紹介する三股 第一駐車場からだけでなく、上高地の徳沢や横尾からも登ることができます。
「蝶ヶ岳」という名前は、蝶ヶ岳の山頂の南の稜線に蝶々の形の雪型ができることからその名前がつけられたそうです。頂上からは、上高地の梓川を挟んで、槍ヶ岳・穂高岳連峰といった秀峰を眺めることができます。
常念岳について
常念岳(標高2,664 m)は日本の百名山の一つで、ピラミッド型が特徴的な山です。常念岳の山頂からは、360度のパノラマの景色が広がっており、燕岳、槍ヶ岳、穂高連峰といった北アルプスの山々を一望することができます。
また、森林限界を越える高山帯では、ライチョウが生息しており、登山中も実際に雷鳥を間近で見ることができました。
ルートマップについて – どっちに周回するか?コースタイムは?
三股 第一駐車場からの周回のルートとコースタイム
今回の登山コースのスタート地点は、長野県安曇野市の三股 第一駐車場です。三股 第一駐車場から蝶ヶ岳へ向かい、蝶ヶ岳ヒュッテで一泊、そして翌日に蝶ヶ岳ヒュッテから常念岳へ向かってまた三股 第一駐車場へ戻ってくるという時計回りの16.1km 、標準タイムが14時間の登山コースです。
ルートマップ
実際に登山を行ったルートマップは、以下のとおりです。
常念岳(じょうねんだけ) | 標高2,857 m | 蝶ヶ岳(ちょうがたけ) | 標高2,664 m |
---|---|---|---|
総距離 | 約16.1km | 累積標高差: 上り | 約2,100m |
コースタイム | 標準:14時間 | 累積標高差: 下り | 約2,100m |
スタート地点の三股 第一駐車場へのアクセスについて
三股 第一駐車場と途中の道路の混雑について
今回の登山コースのスタート地点である長野県安曇野市の三股 第一駐車場は、自家用車で行くことができ、駐車料金は無料でした。また、駐車場内の登山道入口付近にトイレがあり、登山直前に利用することが可能です。
駐車場の手前の道は、車が一台しか通れないほどの狭い道幅でした。車がすれ違う事やUターンが出ないので、登山のシーズンの時期や連休の際には混むので注意が必要です。
実際に連休初日の朝4時頃に駐車場へ向かいましたが、駐車場が一杯で諦めて下山してくる車と、これから登山に向かう車がすれ違うことができずに渋滞し、何度も車を後進することになりとても大変でした。なんとか三股 第一駐車場までたどり着くと、運良く1台空いているスペースがあったので駐車する事ができました。
しかし、後続の車は次々に駐車することを諦め、三股 第一駐車場の手前にあった森の広場 駐車場へ向かっていました。時期や時間帯により混むことが予想される場合、また運転に自信がない場合は、三股 第一駐車場までは行かずに、手前の森の広場 駐車場を利用することをおすすめします。
三股 第一駐車場への道路状況について
最新の道路状況の情報は以下の公式サイトで確認することができます。
林道等の道路状況 – 安曇野市公式ホームページ
また、今回の登山コースのスタート地点である長野県安曇野市にある三股 第一駐車場の場所は以下になります。
ぐぬぬ、渋滞してるのか?
後ろからもどんどん車が来てるよ
上からも何台か来たけど道が狭過ぎてどうするのさこれ!!?
三股 第一駐車場〜蝶ヶ岳山頂(蝶ヶ岳ヒュッテ)
蝶ヶ岳までは、三股 第一駐車場から6.4kmで標準タイムで5時間半の道のりです。
東山道入り口から1kmくらい進むと、「ゴジラみたいな木」 があります。下から登っていくとよくわからないですが、少し上から見下ろす角度で見るとゴジラ感が伝わってきます。
「ゴジラみたいな木」は有名なのか、よくみるとGoogleマップにも載っていました。
登山道入り口から2.6km地点には「まめうち平」という休憩地点があり、そこで休むことができました。蝶ヶ岳までの登山道は、特に分岐等もなくわかりやすかったです。
三股 第一駐車場からひたすら登りつづけることおよそ5時間、無事に1日目の目的地である蝶ヶ岳の山頂&蝶ヶ岳ヒュッテにたどり着きました。
蝶ヶ岳山頂の標柱は蝶ヶ岳ヒュッテから少し離れた平らな場所にあり、気軽に立ち寄ることができました。
蝶ヶ岳山頂からは、梓川を挟んで穂高岳・槍ヶ岳連峰(前穂高岳、奥穂高岳、北穂高岳、大キレット、槍ヶ岳など)を一望でき、登山の疲れが一気に吹き飛ぶほど絶景でした。
下の画像は、蝶ヶ岳山頂から蝶ヶ岳ヒュッテの山小屋方面の景色になります。左奥に見える一際尖った山が槍ヶ岳になります。
蝶ヶ岳ヒュッテの山小屋の奥へと続く道が、今回の登山のメインとなる蝶ヶ岳から常念岳への縦走の登山コースになります。
実際には、早朝から登り始め、お昼前に蝶ヶ岳ヒュッテに到着しました。テントを張ったあとは、絶景を堪能しながらくつろぎ、翌日の縦走に備えました。
蝶ヶ岳ヒュッテでのテント泊 – 予約、混雑具合、天候はどうだったか?
蝶ヶ岳ヒュッテのテント泊の予約について
今回の山行では、蝶ヶ岳ヒュッテでテント泊をしました。
蝶ヶ岳ヒュッテの最新の情報は以下の公式サイトを確認できます。実際に行ったときは、テント泊の予約は不要でしたが、訪れる際は事前に連絡して確認した方が良いです。
蝶ヶ岳ヒュッテの公式サイト
蝶ヶ岳ヒュッテのテント泊の混雑具合と天候について
蝶ヶ岳ヒュッテに訪れたときは、予想を遥かに超えて暑かったです。北アルプスの山頂なので、夏の時期でもある程度涼しいと考えていましたが、実際のところはテントに入ると蒸し風呂状態でとても暑かったです。
日陰に入ると少し風もあってか、テントの中よりは涼しかったので、テント場周辺の木陰で夕方まで休みました。連休初日に登ったので、夕方にはテント場はあふれるほどテントが張られていました。夏山シーズンに蝶ヶ岳ヒュッテでテント泊をする際には早めに行ってテントを張るほうが良さそうです。
この日は、夕食を済ませたあと早めに寝ました。寝る頃には、あたりは霧のような雲に覆われて一気に寒くなりました。日が落ちると、日中とは状況がわかり風が冷たく感じるので、体温調節できる服装が必要だと感じました。
一時小雨のような天気になりましたが、朝方起きたときは、晴れました。天候が良ければ、蝶ヶ岳ヒュッテからは下の画像のような美しい雲海や朝焼けを見ることができます。
蝶ヶ岳ヒュッテ〜常念岳山頂 – 縦走のルートについて
蝶ヶ岳から常念岳までは約5kmの標準タイムが4時間半の縦走のコースです。
実際には日が昇る前に蝶ヶ岳ヒュッテのテント場を出発し、常念岳へ向かって縦走しはじめました。しばらくすると日の出が始まりました。
雲海や朝焼けも美しかったですが、下の写真のように、日の出の反対側は茜色に染まる穂高岳・槍ヶ岳連峰が広がり、さらに感動的な美しさでした。
このように、夜明けのときに山肌が太陽の光を受けて赤く染まることをモルゲンロートというそうです。
また、まわりが薄暗くて人影が少ないためか、運良く雷鳥を見ることができました。(残念ながら写真に収めることはできませんでした。)
常念岳山頂からの景色について
朝日が昇ると一気に気温が上がり、とても暑くなりました。
そして、目の前にはこのような北アルプスの雄大な縦走コースが広がります。
写真だと伝わりにくいですが、下の写真のように手前に人が立つ画像だと、登山道の迫力が伝わりますでしょうか。縦走中は、雄大な景色に、終始圧倒されました。
天気がよく暑くてとても大変でしたが、休憩中にも槍ヶ岳方面にすばらしい山の景色が堪能できて楽しく登山をすることができました。常念岳の山頂付近に近づくにつれ、足元が岩でゴツゴツして少し険しかったですが、特に危険に感じる場所はなかったです。
2日目は暑さで大変でしたが、なんとか目的地である常念岳山頂までたどり着くことができました。
常念岳の山頂は、360°パノラマの絶景でした。日本の百名山の一つということもあり、人が多く、山頂での写真撮影は順番待ちでした。
山頂での記念撮影を行った後、山頂付近で昼食をとって、少し休憩してから三股 第一駐車場へ向かって下山しました。
常念岳〜三股 第一駐車場 (水場に注意が必要!)
帰りの常念岳山頂から三股 第一駐車場までの道のりは、およそ6.3kmで標準タイムが4時間半です。
蝶ヶ岳ヒュッテから常念岳、常念岳から前常念岳を通って三股 第一駐車場へ向かう登山道には売店や水場がありませんでした。常念岳から北の方角の横通岳や東天井岳へ向かう登山道に常念小屋という山小屋があり、そこの売店で水分を補給することは可能なようです。常念岳から常念小屋までは、標準タイムで下り40分、登り50分となっています。必要であれば、立ち寄って水分補給をすることをおすすめします。
実際には、休憩を考慮すると常念岳から常念小屋まで2時間くらいかかりそうだったので、常念小屋へは立ち寄らず蝶ヶ岳ヒュッテから常念岳まで縦走した後、一気に三股 第一駐車場まで下山しました。しかし、天気が良かったせいもあってか、途中で水分不足になりとてもつらかったです。天気や体力、自分の移動速度を考慮して、水分を十分に持っていく、蝶ヶ岳ヒュッテで十分に水分を補給する、もしくは時間に余裕を持って常念小屋へ立ち寄る等の登山計画が安全です。
常念岳から常念小屋までのルートは常念岳山頂から北に向かう道のりで、 常念岳から前常念岳を通って三股 第一駐車場へ向かう東側の登山道とは別の方角になります。
まだゴールにつかないかな
今回は水が足りなかったね
まとめ
この記事では、長野県安曇野市の北アルプスにある蝶ヶ岳から常念岳までの縦走についてご紹介しました。
天気が良かったため、終始北アルプスの山々の景色がとても素晴らしく、いつかもう一度行きたい登山ルートでした。
この登山では、夏の時期でも日によっては北アルプス山頂付近がものすごく暑いということ、水分補給の計画をこれまで以上に慎重に行った方が良いということを学びました。
これから蝶ヶ岳や常念岳の登山を検討している方や次の山行で登る山を探している方に少しでも参考になれば幸いです。
*キャンプも登山も楽しめる日本百名山の尾瀬の会津駒ケ岳の山行も記事にまとめていますので良かったら参考にしてみてください。
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